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外傷再建外科

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外傷再建外科について

外傷再建外科とは

ケガには整形外科であればどこでも治療が可能な軽症(難易度の低い)のケガもあれば、事故などで生じるひどいケガや治療難易度の高いケガのように専門的な治療が必要なケガもあります。専門的な治療が必要なケガを治療し再建(機能回復)するまでをトータルで行う専門の診療科が外傷再建外科です。

あらゆる外傷患者の超急性期に外傷再建外科医が早期に介入し、慢性期まで一貫した治療を行うことで“満足な日常生活”“社会復帰”を目指します。

外傷再建センターは、日本国内にはまだ数えるほどしかありません。

外傷再建センターでは、重度外傷を負った方を救命するだけでなく、初期から整形外科領域の治療介入が出来ないかを考え実践することで、失った機能を取り戻す、救い出すことを追求する挑戦的な医療です。

外傷の治療は外傷の専門家が治療する

海外では整形外科の専門分野の一つとして外傷があり、外傷の治療は外傷の専門家が行っています。日本では整形外科の専門分野として外傷を掲げている大学はまだ少ないのですが、新潟大学整形外科学教室には2011年から外傷班が専門分野として掲げられました。多くの患者を集約化し治療を行うために、福島県の会津中央病院に外傷再建センターを立ち上げ実績を積んだ伊藤が当院の外傷再建センターを立ち上げ、新潟大学整形外科学教室外傷班チーフとして新潟県内の重症外傷治療を行ってきた普久原が常勤としてチームを統括し専門的治療を行っています。

外傷再建センター

新潟県2機のドクターヘリの基地病院があり新潟県第1位・2位の人口をもつ新潟市と長岡市の中間地点に存在し、新潟県内の重度四肢外傷/骨盤輪寛骨臼骨折の集約化を目指しており、日本でも数少ない県単位の外傷集約化を目指している外傷再建センターです。

「外傷+救命救急」「外傷+関節外科」「外傷+手外科」「外傷+脊椎」といった、複数の専門分野を持つメンバーや整形外科専門分野の医師とのコラボレーションからなるチーム医療を行っています。

外傷再建外科医と整形外科医が急性期の外傷再建から慢性期の機能再建までチームで担当し、初療から社会復帰までのトータルケアを行える環境です。

リハビリ転院後も専門医が関わるシステム

重傷外傷は長期のリハビリが必要となります。しかし日本の医療体制では急性期病院で長期間の入院リハビリを行うことは困難です。そのためリハビリがメインの状態となった際にはリハビリ病院への転院となりますが、専門的治療を行った後の画像評価やリハビリ内容の判断は急性期治療に携わり患者のことをよく知っている外傷再建外科医が関わることが理想です。そこで県立吉田病院と協力し、定期的に県立吉田病院へ外傷再建外科医が往診に行くことで、患者様に一貫した治療が行えるシステムを構築しています。

主な対象疾患・診療内容

  • 高エネルギー外傷に伴う四肢・骨盤・脊椎脊髄・胸郭外傷

    交通事故や転落などの高エネルギー外傷では体幹部および四肢にひどいケガを伴うことが多く、骨盤や大腿骨の骨折や脊椎骨折や脊髄損傷は命を脅かすことも少なくありません。ショック状態の患者さんに対し救命科と連携して救命のため初期対応を行い、全身状態を見極めて早期に機能再建を行い、早期リハビリを行い機能障害を最小限に抑えます。多発肋骨骨折があり呼吸機能が低下している場合には肋骨の骨接合術を行い早期抜管を目指します。

  • 寛骨臼骨折 骨盤輪骨折

    寛骨臼骨折は手術が非常に難しい骨折であり、エキスパートが手術を行う必要があります。当科の伊藤・普久原は日本トップクラスの治療実績があり、新潟県内の症例のみならず県外の出張手術も行っています。高エネルギー外傷に伴う骨盤輪骨折に加えて最近は高齢者が転倒などの軽微な外力で骨盤が骨折する脆弱性骨盤輪骨折も増えています。骨盤輪骨折の手術も難易度が高いため、エキスパートが治療を担当します。

  • 四肢開放骨折 外傷後軟部組織欠損

    手指/四肢切断

    開放骨折は感染を生じやすく、専門家が早期に専門的治療を行うことで感染リスクを下げることができます。当科の山田・非常勤医師の依田は手外科専門医の技術を駆使して開放骨折に伴う軟部組織欠損に対する皮弁術による再建や手指四肢切断の再接着を行い、全国トップクラスの治療を行っています。

  • 関節内骨折

    関節内骨折は正確な整復および内固定が重要で、綿密な計画と高度な手術技術が求められます。当科の山田(上肢担当)と普久原(下肢担当)が専門的な治療を行っています。

  • 外傷後合併症

    偽関節・変形治癒・骨髄炎・骨軟部組織感染症などの外傷後合併症に対し、創外固定を用いた骨延長術や皮弁を用いた軟部組織再建などでの治療を行っています。また関節の拘縮や外傷後変形性関節症に対しては整形外科の関節チームと協働し機能再建を行います。

主な検査・設備

  • 専用手術室

    当科で毎日使用可能な専用手術室があり、適切なタイミングに適切な手術を行える環境が揃っています。

  • ヘリポートとICU

    多発外傷患者で全身状態的に陸路での転院が難しい患者様は、ドクターヘリを用いた転院搬送とICUでの救命科による集中治療サポートを受けながら早期機能再建を行います。県内外広い範囲からの患者を受け入れています。

医師のご紹介

外傷再建センター センター長
外傷再建外科 部長
伊藤 雅之
いとう まさゆき
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卒業年
平成8年 卒
専門医・認定資格

日本整形外科学会整形外科専門医

股関節鏡技術認定医

外傷再建センター 副センター長
外傷再建外科 主任診療科長
普久原 朝海
ふくはら ともみ
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卒業年
平成14年 卒
専門医・認定資格

日本整形外科学会整形外科専門医

整形外科 医長
山田 政彦
やまだ まさひこ
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卒業年
平成26年 卒
専門医・認定資格

日本整形外科学会整形外科専門医

整形外科 医長
吉田 侑真
よしだ ゆうま
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卒業年
平成29年 卒
専門医・認定資格

日本救急医学会救急科専門医

交通アクセス

〒955-0091
新潟県三条市上須頃5001番地1
TEL:0256-47-4700(代表)

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