済生会について
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生活困窮者を済(すく)う
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医療で地域の生(いのち)を守る
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医療と福祉、会を挙げて切れ目のないサービスを提供
明治44年2月11日、明治天皇は、時の内閣総理大臣・桂太郎を御前に召され、「恵まれない人々のために施薬救療による済生の道を広めるように」と済生勅語に添えてお手元金150万円を下賜されました。明治天皇は、生活困窮者に対して医療面を中心とした支援を行う団体の創設を提唱されました。
これをもとに、伏見宮貞愛親王を総裁とし、桂総理が会長となって同年5月30日、恩賜財団済生会が創立されました。
戦後は、昭和26年8月22日に公的医療機関として指定を受け、また、昭和27年5月22日には社会福祉法人の許可を受け、社会福祉法人恩賜財団済生会となっています。
済生会紋章の由来
初代総裁・伏見宮貞愛(ふしみのみやさだなる)親王殿下は、明治45年、済生会の事業の精神を、野に咲く撫子(なでしこ)に託して次のように歌にお詠みになりました。
露にふす 末野の小草 いかにぞと
あさ夕かかる わがこころかな
『野の果てで、露に打たれてしおれるナデシコのように、生活に困窮し、社会の片隅で病んで伏している人はいないだろうか、いつも気にかかってしかたがない』
この歌にちなんで、いつの世にもその趣旨を忘れないようにと、撫子の花葉に露をあしらったものを、大正1年以来、済生会の紋章としています。
済生会の三つの活動目標
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1 生活困窮者支援の積極的推進
済生会設立の目的は、生活に困っている人を医療で助けることです。
生活保護受給者をはじめ、経済的に困っている人の医療費を無料にしたり減額したりする「無料低額診療事業」を積極的に行っています。令和4年度は延べ200万人が対象となりました。
済生会生活困窮者支援「なでしこプラン」を実施しています。対象者をホームレスやDV被害者、刑務所出所者、外国人等へも広げ、訪問診療、健康診断、予防接種等を無料で行う事業で、令和4年度は延べ20万人に実施しました。事業名の「なでしこ」は本会の紋章に由来しています。
さらに、済生丸が離島を回って診療を行う瀬戸内海巡回診療など、離島やへき地での医療にも力を注いでいます。 -
2 最新の医療で地域に貢献
済生会は、いのちの面から地域を支えます。最新の医療機器、高度な技術、手厚い看護。超急性期から亜急性期、慢性期・リハビリと段階に合わせて対応し、常に患者の立場に立った医療を提供します。
災害時には地域を越えてスタッフを派遣。救命救急から慢性期、そして生活再建に向けた心のサポートまで、緊急時も段階に合わせた支援活動を展開しています。 -
3 医療と福祉、切れ目なく
医療と福祉は密接な関係にあります。済生会は医療・保健・福祉を総合して提供できる団体です。全組織が連携し、施設・設備・人というすべての資源を動員して切れ目のない、シームレスなサービスを提供しています。
そして、高齢者や子どもたち、障害者が当たり前にその一員となり、共に生きる地域づくりに貢献します。
済生会の現況
[本部]社会福祉法人 恩賜財団 済生会
所在地 | 東京都港区三田1丁目4番28号 |
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総裁 | 秋篠宮皇嗣殿下 |
会長 | 潮谷 義子 |
理事長 | 炭谷 茂 |
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