診療科・部門

臨床工学部

概要・特色

臨床工学部 理念

  1. 手術室・人工透析室・重症系病棟などにおいて臨床工学技術を提供するとともに、医療機器等の保守管理等の業務を実施する。

  2. 医療機器の操作について院内教育を行い、機器の合理的運用と医療安全を確保する。

  3. 定期的な機器の定数管理、老朽化対策を実施する。

  4. 医療機器等は中央管理とする。

  5. 医療機器等の更新や新規購入はコストの観点からも適正に評価し、決定する。

臨床工学技士とは

臨床工学技士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、「医師の指示の下で、生命維持管理装置の操作や保守点検を行う専門家」です。生命維持管理装置とは、呼吸や循環、代謝などの生命維持に関わる重要な機能を補助または代行する特別な装置を扱います。

例えば、人工呼吸器や人工透析装置は肺機能や腎機能の一部を代行する装置になります。


医療機器の進歩に伴い、医学と工学の両方の知識を併せ持つ、臨床工学技士が医療の重要な一翼を担っています。

主な業務内容

済生会新潟県央基幹病院では21名の臨床工学技士が勤務しています。

主に人工透析室、ICU、手術室、心臓カテーテル検査室及び医療機器管理室に配置され、ICUは24時間体制、心臓カテーテル検査室ではオンコール体制で緊急時対応にあたっています。

人工透析室(血液浄化療法業務)

人工透析室は3階にあり、80台のベッドを有しています。主に慢性腎不全患者の血液透析(HD)や血液濾過透析(HDF)を中心に治療を行っています。

透析液の清浄化・水処理装置保守管理

透析液を清浄化することで長期透析患者様の合併症予防につながります。当院では日本臨床工学技士会が定める透析液清浄化ガイドライン及び日本透析医学会が定める水質基準に準じ、月一回透析液のエンドトキシン測定や細菌培養検査を実施しています。また、ETRFの交換や残留塩素測定等、安全な透析液を供給できるよう管理しています。

透析液作成・透析液供給・患者監視装置の保守管理

機械室は透析液の溶解装置、供給装置が2台ずつあり、万が一溶解装置や供給装置が1台故障しても透析液を供給できるようなシステムを構築しています。また、これらの装置や患者監視装置が安全に治療が実施できるよう日々保守点検を行っています。

バスキュラーアクセス(シャント)管理

人工透析を行うには、体内から血液を取り出し、人工腎臓を通り、再び体内に戻すために患者に増設される血液の経路が必要になります。このしくみをシャントといいます。人工透析を安定して行うには定期的にシャントを管理していく必要があり、これらを超音波検査(シャントエコー)により確認しています。

当院で行われている血液浄化療法
  • 血液透析(HD)
  • 血液濾過透析(OHDF)
  • 間歇補充的血液透析濾過(I-HDF)
  • 限外濾過(ECUM)
  • 腹水濾過濃縮再静注法(CART)
  • 血漿交換(PE)
  • その他アフェレシス療法

ICU業務

ICUは4階にあり、12床有しています。急性期患者情報システムにより、生体情報モニターや人工呼吸器、特殊血液浄化装置等LAN接続されたデータを自動的に収集・表示します。ICU入院患者の状態把握を行い医師や看護師とともにミーテイングやカンファレンスに参加しています。

ICUで使用する主な医療機器
  • 患者監視装置(HD)
  • 特殊血液浄化装置(CRRT、PE、CART)
  • 補助循環装置(体外式膜型人工肺(ECMO)、大動脈バルーンパンピング(IABP))
  • 人工呼吸器操作、点検
  • 生体情報モニター、血行動態モニター操作、点検
  • 体温管理システム操作、点検
  • 各種ポンプ類 等

手術室業務

手術室には麻酔や手術に使用する様々な医療機器があります。これらの操作操作や保守管理を行っています。手術中立ち会いや、トラブル・故障時にも迅速に対応しています。

手術室で使用する主な医療機器
  • 麻酔器システム
  • 各科内視鏡システム
  • 生体情報モニター
  • 術中自己血回収装置(セルセーバー)
  • 顕微鏡
  • 外科内視鏡カメラ保持・操作

循環器(心臓カテーテル・ペースメーカー)業務

県央地区で心臓カテーテル検査を担っている施設であり、検査治療では医材出し・機器操作などの外回り業務を行っています。

心臓カテーテル室で使用する主な医療機器
  • 画像診断装置(IVUS、FFR、OCT)の操作
  • 補助循環装置(IABP、ECMO)の操作
  • 体外式ペースメーカー操作
  • ペースメーカー植込み・交換時のプログラマー操作
外来業務
  • ペースメーカー外来・遠隔モニタリングでのペースメーカーチェック

医療機器管理室業務

医療機器管理室は4階に位置し、ICUの隣にあります。各種医療機器の日常点検や定期点検を行うことで安全使用に努めています。

医療機器管理室で中央管理している主な医療機器

輸液ポンプ 161台、シリンジポンプ 177台、呼吸器 23台(成人・小児)、除細動器 17台、AED 28台、麻酔器 8台、保育器 6台、セントラルモニター 14台、送信機・ベットサイドモニター 120台、超音波診断装置 44台、ECMO 2台、IABP 2台


これらを医療機器管理システムで管理しています。一部の機器は電子カルテと連携し、患者と紐づいた管理が可能です。

医療機器管理システム業務
  • 貸出・返却
  • 台帳の作成及びバーコード付与
  • 日常点検、定期点検、修理
  • 点検チェックリスト作成
  • 定期点検計画作成
職員への医療機器の操作・注意点等安全研修の実施
医療機器情報収集
情報の提供(院内ニュースの発行)

診療報酬・認定資格など

臨床工学技士に対し施設基準に提示されているもの(診療報酬加算)
  • 特定集中治療室管理加算
  • 医療機器安全管理加算
  • 透析液水質確保加算
  • 呼吸ケアチーム加算
認定資格取得者
  • 血液浄化専門臨床工学技士
  • 臨床ME専門認定士
  • 透析技術認定士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 消化器内視鏡技師
  • 日本DMAT隊員
  • 新潟DMAT隊員
(令和6年4月現在)
交通アクセス

〒955-0091
新潟県三条市上須頃5001番地1
TEL:0256-47-4700(代表)

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