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放射線科

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当科の概要・特色

放射線科 診療の紹介

当院放射線科は1名の常勤医師と25人の診療放射線技師で構成されています。さらに大学から出張医師が派遣されています。

放射線科の仕事というと、「癌の放射線治療」をイメージする方が多いかもしれませんが、かなり多岐にわたります。放射線科の業務は、おもに画像の撮影、画像診断、放射線治療、血管内治療があります。画像といってもいろんな撮影があり、骨や胸部のエックス線写真、乳腺撮影(マンモグラフィー)CT、MRI、核医学検査、血管撮影、骨密度検査がありすべて放射線科で撮影され、撮影は放射線技師が担当し、撮影された画像は放射線科読影専門医が主に読影しています。当院ではCT、MRIは24時間放射線技師が常駐し、いつでも撮影できます。予約外の撮影、また診療時間外での撮影もできます。


放射線治療については、週2回大学から放射線治療専門医が派遣され、医師が作成した放射線治療計画に合致するように放射線技師が機器を操作して放射線を照射しています。当院は県央地区で唯一放射線治療が可能な施設です。また、放射線科読影専門医が常勤しているのも当院だけです。放射線科診療における主な画像検査、インターベンショナルラジオロジーについて紹介します。

主な対象疾患・診療内容

  • 血管撮影、血管内治療

    血管のなかにカテーテルという細い管をいれて血管を撮影する検査です。血管撮影の場合、血管を撮影する検査のみで終了する場合と、撮影後血管内治療を行う場合があります。当院では、AIが搭載された血管撮影装置で治療を行っており、精度の高い治療が可能です。


    血管内治療とはどんな治療かというと、多発外傷の患者様で出血している血管にカテーテルをいれて血管を塞栓したり、破裂した動脈瘤の出血をとめたり、破裂するリスクのある動脈瘤を破裂予防の目的で塞栓したりします。また、肝臓にできは腫瘍に対して腫瘍を栄養している血管に抗がん剤をいれたあとに血管をふさぐ治療も行われています。

    図に示してある画像では、腫瘍は青紫色で、腫瘍を栄養している動脈は緑の線で示されています。これは、AIが腫瘍を栄養している動脈を探して同定したものです。AIがみつけてくれた栄養動脈にカテーテルをいれて、そこから抗がん剤と塞栓物質をいれて治療します。当院放射線科が行っている血管内治療は、肝腫瘍がメインですが、ほかに腹部分枝動脈瘤、肺動静脈瘻、喀血の止血、肝損傷や肝腫瘍の出血の止血、小腸出血の止血、下大静脈や上大静脈の悪性腫瘍の狭窄に対するステント留置、骨転移の疼痛緩和に対する動脈塞栓術等多岐にわたります。
肝腫瘍の治療についてご紹介しますと、おもに手術不能な肝細胞癌の治療、全身化学療法で効果がない肝腫瘍を中心に行っています。とくに肝細胞癌の場合は、肝硬変に生じる場合がほとんどであり、肝機能がわるく手術できないことがしばしばあります。血管内治療は治療しても肝臓の負担は軽く、繰り返し治療が可能なので、良い適応となります。なお、放射線科が行っている血管内治療は頭部、頭頚部、心臓、大動脈以外の領域なら対応可能です。

    頭腹部血管撮影装置 頭腹部血管撮影装置
    腹部血管撮影 腹部血管撮影
    腹部血管撮影 腹部血管撮影
  • インターベンショナルラジオロジー(IVR)とは?

    インターベンショナルラジオロジーってなかなか聞きなれない言葉ですが、日本語で言うと「画像下治療」です。画像をみながら、出血や癌、胆石の治療をしたり、狭い血管を広げたり、診断を確定するために組織を採取したりすることをいいます。当院でも放射線科、内科でさかんに行われています。画像をつかっておこなうので、必ず放射線科がかかわります。当院では前述した血管内治療、心臓カテーテル治療、胆管ステント留置、CTガイド下膿瘍ドレナージ、CTガイド下生検など、様々なIVRが行われています。

  • マンモグラフィー

    近年乳がんは増加傾向にあります。乳がんの早期発見に寄与しているのがマンモグラフィーです。乳房を挟んでX線撮影する検査で通常2方向撮影します。
当院ではトモシンセシスという撮影もできます。トモシンセシスとは、乳腺を薄くスライスした画像で、より精度の高い診断が可能になります。

  • 骨粗鬆症とは?

    骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨密度が低下し、骨の内部がスカスカになって、骨が弱くなってしまう病気です。
    
骨粗鬆症になると、骨が痛んだり、曲がったり、転んだだけで骨折してしまうこともあります。


    骨粗鬆症の原因は、カルシウム不足や骨の新陳代謝が衰えることです。一般的に、高齢者、閉経後の女性、やせている人、運動不足の人、カルシウム不足の人に多いとされています。

  • 放射線治療

    放射線治療はがん治療の3大治療法のひとつで外科手術や化学療法(抗がん剤)と並ぶ治療法です。がん細胞が正常細胞に比べて放射線に弱いことを利用して、病巣部に放射線を照射して治療します。手術と同じ局所に対する治療法で、照射された部位にのみ効果を発揮するので、全身への影響がほとんどありません。照射中は放射線による熱や痛みを感じることはありませんが、仰向けの状態で動かずにじっとしていることが必要です。放射線治療の目的は完治を目指す場合と苦痛を緩和する場合の2つに分かれ、単独で行う場合や手術や化学療法と併用されることもあります。
    放射線治療単独の場合、多くは外来通院による治療が可能なため、通常の日常生活を続けることができます。治療期間は1~8週間で、疾患や目的などによって治療日数が変わります。1回の照射にかかる時間はおおむね10~30分で、土日祝を除き毎日行うことが一般的です。
    当院は県央地区で唯一の放射線治療が可能な施設で、近隣医療機関や新潟市内の病院からも紹介患者様を受け入れています。新潟大学の専門医(非常勤)が診察を行っておりますので、放射線治療についてお聞きになりたい方は、かかりつけ医(定期的に受診している病院または医院)へご相談ください。
    注)当院では定位放射線治療や強度変調放射線治療(IMRT)および全身照射は行っておりません。


説明動画

主な検査・設備

  • CT

    X線を当てて頭部や体の輪切りを撮影する検査です。レントゲン写真よりも詳しい情報がえられます。症状があったときの原因の精査、手術する前に他に病気がないかの精査、治療後の効果判定、手術前後の状態を見るなど、撮影する目的は多岐にわたります。今日の診療の画像検査の中心的な役割を果たしています。1回の撮影はだいたい10秒から20秒ほどで終わります。調べる部位や病気によって、造影剤という体の中がより詳細にみえる薬を注射して撮影します。造影剤を使用する場合、数回撮影を繰り返して行います。体の中を1mmから5mmの厚さで輪切りした画像がえられるので、数mmの病変の存在も把握することが可能です。得られた画像データを画像処理することで、縦切りにした画像を作ることもでき、血管だけの画像をみることもできます。


    当院では2台のCTがあり、1台は救急患者に適した機能を有する機器,1台は最新鋭の機器を導入しており、より詳細な画像を得ることができます。

  • MRI

    MRI(磁気共鳴画像)とは強い磁気と電波を体にあてて撮影する方法です。撮影するときには大きな筒のようなところに入っていただき、撮影中は工事現場のような大きな音がします。撮影時間は撮影部位により異なりますが、だいたい20分前後となります。CTと異なり被ばくがありません。検査部位によってはCTでは全く得られない情報が得られます。脳や脊椎、肩や膝関節、肝臓、胆のう、胆管の病気を調べるときに主に撮影されます。


    例えば、発症してまだ時間経過していない脳梗塞は、CTでは全くみえず、MRIしか見えない時期があります。通常脳梗塞が疑われた場合、MRIを撮影し、早期に診断し治療に役立てています。当院では2台のMRIがあります。1台は3テスラのMRIで、高磁場での撮影によりより詳細な画像をえることができます。

  • 心臓カテーテル検査

    心臓をかこむように走行する冠動脈という動脈があり、心臓を栄養しています。この動脈にカテーテルをいれて冠動脈が狭くなっていたり詰まっていたりしているかを調べる検査です。


    異常があった場合は検査でおわることはほとんどなく、そのまま治療を行います。治療は風船のついたカテーテルで血管を拡張したり、ステントという金属の網でできた筒状のものを血管内にいれて、血流を改善させます。治療は循環器内科医が担当しています。当院は時間外でも対応可能な体制をとっています。

  • 骨密度測定装置

    骨密度測定装置では、骨密度(骨の丈夫さ、硬さ)を知ることができます。測定時間は2分程度、椅子に腰掛けて、手首を装置に置いていただくだけで手軽に検査できます。痛みなどはありません。


    測定は利腕とは反対の手首で行い、得られた測定値を性別・年齢の標準値と比較します。
    測定ではX線を用いていますが、ごくわずかで、安心して検査を受けることができます。骨粗鬆症の早期発見、予防に効果的です。

医師のご紹介

放射線科
主任診療科長
高野 徹
たかの とおる
済生会のロゴ
卒業年
平成7年 卒
専門医・認定資格

日本医学放射線学会 放射線診断専門医

日本インターベンショナルラジオロジー学会
IVR専門医

日本医学放射線学会研修指導者

マンモグラフィー読影認定医

臨床研修指導医

交通アクセス

〒955-0091
新潟県三条市上須頃5001番地1
TEL:0256-47-4700(代表)

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